フラガールの概要
制作:2006年 日本
監督:李相日
出演:松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、山崎静代、岸部一徳、他
フラガールの見どころ
福島県いわき市の常磐炭鉱が無くなる時に、常磐ハワイアンセンターを立ち上げて町おこしをする女性の話を元にした映画である。監督は李相日。主演は松雪泰子。
第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作である。観客動員125万人、興収14億円。
フラガールというタイトルだが、映画の最後に踊られるのはタヒチアンである。
フラガールのあらすじとネタバレと結末
あらすじ
昭和40年、かつては炭鉱の町として栄えていた福島県の常磐町ですが、このころはどこの炭鉱も辞めていき、街が廃れていっていました。どうにかして常磐町を栄えさせたい炭鉱会社の部長である吉本はみんながこのままこの街で住めるようにと「常盤ハワイアンセンター」を開館します。
日本なのにハワイ気分を味わえるというキャッチフレーズだったので、一生懸命に取り組みますが周りは冷ややかな目で見ていました。ある日、東京から講師を呼んでハワイアンダンスを目玉にしようと考えました。
紀美子(蒼井優)は友達に誘われて、一緒に応募します。あまり意味がよくわかってなかったのですが、実際にハワイアンダンサーを見てみると、これまでの田舎での生活ではお目にかかれないような露出の高い服に激しいダンス。応募者の半数はそれを見ただけで帰って行ってしまったのでした。
そこに残ったのは紀美子を含めて4人だけ。フラダンスの講師として呼ばれたまどか(松雪泰子)はハワイアンダンスを教える気など少しもありませんでした。
それでもまどかの踊るダンスを見た、4人はまどかにダンスを教えて欲しいと頼みます。
紀美子たちに言われ、熱意に押されたまどかは真剣に紀美子たちにダンスを教えていきます。
ダンスメンバーも徐々に増えていき、ダンス教室としては軌道に乗り始めます。
しかしここで問題が。紀美子はダンスを習っていることを母親にいわずにいたのです。ダンスを習っていることがばれてしまった紀美子は反対されてしまいます。母親に反発した紀美子は家出し、ダンス教室で寝起きしながらダンスを学びます。
ネタバレと結末
そしてある日、紀美子が躍るダンスを見た母親は理解し、和解します。
ダンスメンバーでの地方巡回が始まると取材もあり、地方巡回は好調です。しかし途中でメンバーの父が事故に合ってしまい危篤になりますが、それでも踊りを続けていたことで非難されてしまいます。
責任を問われたまどかは街を去ることにしますが、メンバーたちが必死で先生を止める中、紀美子の母が納得させます。
そしてついに常盤ハワイアンセンターが完成し、紀美子たちは一生懸命にダンスを踊ります。
皆が見守る中、人の心に訴えかけるような少女たちのダンスは終了し、観客たちはいつまでも拍手を続けるのでした。
フラガールのみんなの感想
ネタバレなし
主題歌だけでなくシーンごとの挿入歌が耳に残るものが多く、登場人物の表情を際立たせるのに一役も二役も買っていて好印象でした。
皆で一つのものを作り上げるまでの過程の描かれ方がすごく丁寧で、しかもそれぞれにくどさがなかったところがとても良かったです。
また全体の流れが誰かの演技で止まってしまうということが全くなく、出演の演技力が抜群に高かったのが一番良い点でした。(30代女性)
東京から来た先生とフラダンスを習うひとりひとりのお嬢さんたちの触れ合いの中、頑なだった先生の心が解けていって、他人を想う気持ちを取り戻していく過程が印象的でした。
フラダンスも素晴らしく、自分も一緒に練習しているような、ショーに出るような緊張感や感動をおぼえました。
人間っていいな、と思わせてくれる、あたたかい作品です。(40代女性)
ネタバレあり
ストーリーは単純ですが、自然にみんなを応援したくなります。駅でのシーンはジーンと涙。ラストの蒼井優さんのダンスが圧巻で見ごたえあり!踊り終わった時の笑顔にこちらも何かをやりきったようなスッキリ感がもらえます。後味の良い映画です。(40代女性)